ロイヤルコペンハーゲン「ブルーフルーテッド」とは

概要

「ブルーフルーテッド」はロイヤルコペンハーゲンを代表するシリーズです。ロイヤルコペンハーゲンが開窯した1775年から制作が開始され、その美しさからたちまち人気となりました。開窯したその年に、一番最初にできたディナーサービスであるとされていて、記念すべき工房初のパターンであるブルーフルーテッドには、デコレーションナンバーとして、1番が割り当てられています。清らかな白磁器に描かれたコバルトブルーの美しい唐草模様は、今でも一枚一枚、職人の手により絵付けが施されています。

フルーテッドとは「縦縞、縦の溝、縦溝彫り」という意味で、デンマークでは縦縞の貝殻を意味しています。繊細な縦溝のある器に、美しいコバルトブルーで絵付けがされたことが、ブルーフルーテッドの名前の由来です。

ブルーフルーテッドの唐草模様の絵柄は中国の影響を受け、器は日本の有田焼の影響を受けたとも言われていますが、デンマークらしい洗練されたデザインへと昇華されています。同様のモチーフは世界中の磁器窯にも広まりましたが、その中でも特にロイヤルコペンハーゲンのものは賞賛を集め、真のブルーフルーテッドと位置づけられました。高く評価された理由には、1枚のプレートを描きあげるために1,197回も筆を動かさなくてはならないという緻密な技術もあります。

バリエーション

ブルーフルーテッドには「プレイン」「ハーフレース」「フルレース」の3つのデザインと、派生したパターン・カラーバリエーションがあります。

ブルーフルーテッド プレイン

すべてのブルーフルーテッドの基礎となっているのが「ブルーフルーテッド プレイン」です。ブルーフルーテッド3種の中で一番歴史の長いシリーズとなります。シンプルなデザインですが気品があります。

ブルーフルーテッド フルレース

ブルーフルーテッド フルレースは、プレインをもとにデザインが考案されました。プレインの次に生まれた、ワンランク上のフルーテッドです。特徴はプレートやソーサーの縁の形で、プレートは縁の部分にピアス加工によって穴が開いています。ピアス加工もすべて手作業で、ロイヤルコペンハーゲンの技術を感じさせます。カップ&ソーサーのソーサーは、縁がとがって花のような形になっています。また、プレインとの違いとして、プレートの縁やカップの土台部分などにウロコ模様が描かれています。

ブルーフルーテッド ハーフレース

プレイン、フルレースに次いでつくられたのが、「ブルーフルーテッド ハーフレース」です。プレインとフルレースの中間のようなデザインになっています。特徴は、エンボス加工された縁にレースの縁取りが描かれていることです。また、フルレースより控え目ですが、ウロコのペイントもされています。

ブルーフルーテッド ダブルレース

ダブルレースはフルレースの一部ですが、ピアス加工が2列にわたっていて、フルレースよりもさらに手間と技術をかけて豪華につくられています。

ブルーフルーテッド メガ

「ブルーフルーテッド メガ」は2000年に生まれた、比較的新しいシリーズです。今ではロイヤル コペンハーゲンでもNo.2の人気を誇るシリーズとなっています。特徴はブルーフルーテッドの模様の一部を拡大したようなデザインで、これまで紹介したブルーフルーテッドとは違い左右非対称なモチーフの配置となっています。デザインスクールの学生カレン・キエルガード・ラーセンが持ち込んだアイデアから始まったデザインとされています。

カラーバリエーション

ブルーフルーテッドは模様がコバルトブルーで描かれていますが、ほかにも「エメラルドグリーン」「コーラル」「ブラック」などのバリエーションがあり、色によって違った印象を生み出しています。

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