大倉陶園について

大倉陶園ってどんなブランド？高く売れるものはどんなもの？
知って得する豆知識をご紹介します。

大倉陶園とはどんなブランド？

「大倉陶園」は1919年（大正8年）に創業された、日本を代表する陶磁器ブランドメーカーです。「良きがうえにも良きものを」を理念に掲げ、古来から日本で発展してきた呉須の染付技術とヨーロッパの最先端の技術を導入するなど、その努力と情熱は採算性を度外視したものだともいわれています。「セーブルのブルー、オークラのホワイト」と称される白磁器は、その眩いばかりの白さと肌のなめらかさ、絵付けに用いられる深い青色の美しさが世界から高く評価されています。そんな大倉陶園の食器は、皇室御用達をはじめ、迎賓館などでも食卓を彩っていて、贈り物としても大変人気があります。

大倉陶園では、皇室の食卓を彩るラグジュアリーなデザインから、一般的な食卓にも馴染みやすいシンプルなデザインまで幅広くシリーズ展開しています。大倉陶園を代表するシリーズ「ブルーローズ」は1928年に発表されてから現在に至るまでロングヒットを誇ります。なめらかな白磁機に「岡染め」と呼ばれるオリジナル技法で描かれる青いバラが繊細で美しく、様々なシーンでマッチする名品です。岡染めの他、エンボス、漆蒔きなど大倉陶園独自の技法を駆使し、高い技術を持つ職人の手描き・装飾で彩られた様々なシリーズが、他には見られない品格のある個性で多くの人を魅了しています。

大倉陶園の代表的なシリーズ

ブルーローズ

言わずと知れた大倉陶園の「ブルーローズ」は、大倉陶園の中で最も有名で、かつ人気が高いシリーズです。1928年の発売から現在に至るまで続く歴史の長いシリーズで、「岡染め」と呼ばれる大倉陶園が開発した独自の技法で描かれています。
ブルーローズには、雅なリムシェイプに数輪のバラが伸びやかに描かれた「8011」と呼ばれるパターンと、カジュアルなクープシェープに一輪のバラを大胆に描いた「8211」と呼ばれるパターンの2つのパターンがあります。さらに、ブルーローズ8011の中には大倉陶園の熟練した職人が手描きで作る「技法シリーズ」の品があり、より豊かな深みのある表情を見せる特別な逸品として高く評価されています。

呉須正倉院

「呉須正倉院」は上品で淡いブルーで描かれた花の模様が美しいシリーズです。正倉院に保管される財宝に描かれた花柄からインスピレーションを得た作品といわれています。縁取りにはホワイトゴールドをあしらい、さらにその内側に呉須のラインを施すという繊細かつ贅沢なデザインです。
日本に古くから伝わる呉須染付技法を用い、修練を重ねた職人が一つひとつ手描きで制作しています。耐久性が非常に高いことで知られていますが、絵付けのやり直しがとても困難であるため、製作には大変な熟練を要します。

スイートメモリー

矢車菊をモチーフにした上品なデザイン「スイートメモリー」は、皿の縁の一部が波うつような『The Okura』のディティールを使用したシリーズです。1979年の大倉陶園創業60周年を記念して製作されました。
白く輝く磁器に、薄紫色の小さく可憐な花が愛らしく描かれ、そのモチーフを囲むように金彩が煌びやかに施されています。さらに「金蝕（きんしょく）」技法によって表現された砂目模様の帯状に施された金彩が組み合わせられ、可愛らしさと豪華さを見事に融合しています。